会社経営を続けるために闇金に手を出したときの話(体験談)

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私は少し前まで運送系の会社の仕事をしていました。
不景気でどんどん荷物の量も少なくなって、経営的に厳しくなりました。
そんな時懇意にしていた工場が倒産してしまって、多額の売掛金が回収できなくなりました。
それまで何とか持ちこたえてきたのですが、一気に経営がきつくなってしまいました。


最初のうちはビジネスローンを利用するも

資金繰りがどうにもならなくなり、付き合いのある銀行も追加の融資にはなかなかいい顔をしてもらえませんでした。
そしてとうとうこのままいくと資金がショートしてしまうかもしれないという状況まで追い詰められた私は、即日融資してくれるビジネスローンを利用しました。
金利は銀行と比較してかなり高かったのですが、背に腹は代えられません。

なかなか伸びない売上

けっこう大きな取引をしていた工場がつぶれてしまい、営業も頑張ったのですがなかなか穴埋めができませんでした。
それでも次から次へとやってくる支払期日で、頭の中は資金では一杯になりました。
ビジネスローンもいろいろと利用してくると、だんだんと融資をしてくれる所が少なくなりました。
そんなとき「即決融資!」と書かれた宣伝を見て、藁をもすがるような心境で申し込みに行きました。

闇金との付き合いの始まり

その業者を訪れてみると、申し込んであっさりと融資が決まりました。
そこが闇金だったと気づいた時にはあとの祭りで、その時には「このような私にお金を貸してくださってありがとうございます」と本気で思ってしまいました。

いろいろと掛かってくる勧誘の電話

闇金で一度借りると、次から次へと「お金にお困りではありませんか?」という電話がかかってくるようになりました。
しかも闇金の返済期日が迫ってくるタイミングを見計らったかのように電話が来るのです。
後々考えてみると、闇金のネットワークで私の会社の情報が流れていたのかもしれません。
闇金業者にとって、私は体の良いカモだったのでしょう。

とうとう資金的にパンク

闇金の借金を別のヤミ金で借りて返すという、多重債務・自転車操業的な状況に陥ってしまいました。
小切手を出していたのですが、現金化できるだけの十分なお金はもちろんありません。
末期の方は、1日中何度も頭を下げて現金化を遅らせてもらうことに費やされました。
しかしとうとうすべての闇金業者を説得しきれなくなって、不渡りが出てしまいました。

闇金に囲まれる地獄の瞬間

闇金業者に不渡の出たことが知られると、半ば拉致されるように喫茶店に連れて行かれ、何人もいる闇金の取り立てから説明を求められました。
緊張のあまり喉はカラカラで、言葉を出したくても出せないような状態になりました。
春先でまだ肌寒いような季節だったのですが、それでも冷や汗が止まらない状態でした。
何とか取引のあった社長に来てもらって、その場を取り繕ってこの地獄から脱出することができました。


まとめ

結局私は闇金10社近くに手を出してしまって、最終的な個人名義の借金は1000万円近くになりました。
妻とは離婚して、妻子は別のところで生活していると聞きました。
私は闇金の取り立てがあるので、身を隠して生活しています。
今自己破産の手続きを進めているのですが、闇金に手を出すと毎日がびくびくのし通しです。
多重債務になって資金繰りのことで頭がいっぱいになると、つい闇金に手を出したくなるかもしれません。
その場はしのげても闇金に手を出すと、本当の地獄に翻弄されます。

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