返済が遅れると怖い取り立てが来るの?

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借金の返済が遅れてしまうと、怖い取り立ての人がくるイメージを強く持っている人はとても多いです。
人相の悪い男性が何人もやって来て、怒鳴りながら玄関を乱暴に叩くようなイメージ、あなたも思い浮かぶのではないでしょうか?
実際、返済が遅れてしまうと、そういった怖い取り立ての人がくるものなのでしょうか?


暴力的な取り立ては法律で禁止されています

もしも借金の返済が遅れてしまったとしても、乱暴で暴力的な取り立てが行われることはありません。
もちろん、正当な督促連絡は、はがきや電話などを介して行われるでしょう。
自宅や職場に連絡が来たり、担当者の面会が入る場合もないわけではありません。
しかし、ドラマやマンガのような、フィクションでよく目にする激しい取り立ては、法律上では違法なのです。
貸金業法の第21条には、「取り立て行為の規則」という項目があります。
基本的に、私生活や仕事の妨げになるような取り立て行為は、たとえ返済が滞ったとしても、決して行ってはいけないことになっているのです。
もちろん、これは正規の銀行や消費者金融のような貸金サービスを利用した場合です。
闇金のような違法なキャッシングサービスで借金をしてしまうと、必然的に取り立ても違法なものに及ぶ場合があります。
返済が遅れてしまった場合のペナルティもまた、違法な度合に及んでいる場合がありますね。
まずは利用前に、法律上認められた正しい金融業者であることを確認してから、納得の上で利用するようにしましょう。


違法な取り立てとはそもそもどのようなものなのか?

借金の返済取り立てにおいて、禁止されているものをチェックしてみましょう。

連絡や自宅訪問に対する禁則事項

「正当な理由がないのに、午前九時から午後八時以外の時間に、債務者に電話やファックス、自宅訪問などを行う」のは違法です。
同じく、「正当な理由がないのに、債務者の勤務先をはじめとした自宅以外の場所に連絡をしたり、訪問したりする」のも禁止されています。
これらの場合の「正当な理由」とは、法律で厳密な規定はありませんが、債務者と連絡がとれないケースが主な例となっています。
更に、「債務者から訪問に対して退去の意思表示をされたのに、退去しないこと」も禁止です。
自宅に返済の取り立てにいくこと自体は違法ではありませんが、債務者が退去の意思を示しているのに、それを無視して居座り続けるのは禁止されているというわけです。

本人以外との関わりにおける禁則事項

よくフィクションのシーンで、自宅に貼り紙や立て看板などによって借金の返済を促すものがありますが、あれも違法です。
債務者の借金をはじめとしたプライベートに関して、債務者以外に明らかにすることはすべて禁止されているのです。
また、債務者に対して、債務者以外からの返済を促すのも禁止されています。
「他人からお金を借りて返済をしろ」といったものや、「他の会社から借りて返済しろ」といった要求をするのは、法律で禁止されているのです。
これと同様に、債務者以外の人に対して、債務者の代わりに借金を返済するように求めるのも違法です。
借金の返済は基本的に本人のみの義務ですから、家族や友人に対して肩代わりを要求することは禁止されています。

債務整理の依頼後における禁則事項

借金の返済において、弁護士や司法書士に債務整理を依頼することがありますよね。
これらの手続きを申し立てした時点で、担当者から貸金業者側に、債務者が債務整理に入った旨が通知される仕組みになっています。
この通知が出されているのにも関わらず、返済の取り立てをするのも禁止されています。
一切の取り立て行為を行うことが出来なくなるため、電話連絡も自宅訪問も等しく違法になります。

怖い取り立てに遭ってしまった場合の対処方法

警察に通報する

違法な取り立てに遭遇した場合は、まず迷わず警察に通報しましょう。
もちろん、正規の返済プランの中で、予定通りに返済はしなくてはいけません。
それが借金をした場合の義務です。
ただし、借り入れをしているという負い目から、違法な取り立てを我慢し、犯罪の被害者になってしまうのは避けなければいけません。
自宅に勝手に立ち入られた場合は住居侵入罪、大声を出して脅したり嫌がらせをしたりすれば恐喝罪、他社や他人からの借り入れを無理強いすれば強要罪、仕事場に何度も連絡をして邪魔をしてくれば業務妨害罪です。
的確な判断が重要です。

法律の専門家に相談する

債務整理などを進めている場合は、弁護士のような法律の専門家に相談する方法もあります。
また、消費生活センターや法テラス、自治体によっては役所などでも相談窓口を設けている場合があります。


まとめ

万が一借金の返済に遅れてしまっても、乱暴な取り立ては絶対に違法です。そういった場面に出くわしてしまったら、スムーズに通報し、的確な対応が出来るようにしましょう。

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