最近よく聞くおまとめローン。
そもそもどのような商品なのでしょうか。
目次
便利なおまとめローン
複数の借入先を一本化できるおまとめローン。
いくつものローンを抱えている人にとっては、まさに救いとなるような商品です。
もう、いくつものローンの返済日を気にすることもないのです。
なぜおまとめローンができたのか
かつてサラ金と呼ばれていた消費者金融は社会問題になったこともありました。
とても返済の目処が立たないような高額を貸し付けたり、早朝や深夜にまでおよぶ督促の電話をかけたりということもあり、最悪のケースでは人命にかかわることもあったのです。
そのような問題を解決するために2010年に貸金業法が改正されました。
消費者金融は利用者の年収の3分の1をオーバーするような貸し付けを行うことを禁止されるようになったのです。
しかし、それによって返済のために新しく借金を重ねることができなくなり、進退窮まる人が相当数出現しました。そういった人を救済するために考えられたのがおまとめローンだったのです。
貸金業法とは
現在、すべての消費者金融は貸金業法に従うように義務付けられています。
貸金業法とは2010年に施行された個人に融資をする際に消費者金融が守らなくてはいけない法律です。
なぜ貸金業法が施行されたのか
2010年に貸金業法が施行される前には、高すぎる金利や無理な取り立てなど、消費者金融をめぐるさまざまなトラブルは跡を絶ちませんでした。
時には人命にかかわる事件に発展してしまうこともあり社会問題となっていたのです。
貸金業法により、金利の範囲や限度額も定められ、近所に借金をしていることが丸わかりになってしまうようなプライベートを無視した取り立ても禁止されるようになりました。
貸金業法のデメリット
消費者に無理な借金をさせないための貸金業法ではありますが、良いことばかりではありませんでした。
限度額を設けたことがかえって仇になるケースが続出したのです。
たとえば、貸金業法施行前の借り入れを返済するために、新しく借り入れをしようとしても限度額にひっかかり、借りることができなくなってしまうなどの事態が多発しました。
新たな借り入れの代替案として
新たな借り入れができなくなるというのは、これ以上借金を重ねなくてすむというメリットはあります。
しかし、目の前の返済ができないのではどうしようもありません。
そのまま放置していてはブラックリスト入りも確実です。
そのようなケースを解決するために考案されたのがおまとめローンだったのです。
おまとめローンは必ず低金利か？
おまとめローンは低金利ということで知られています。
それは、利用者救済のために登場したという背景と関係しています。
おまとめローンは低金利
銀行系はもちろんのこと、消費者金融系のおまとめローンも低金利であることが特徴です。
これまで抱えていたどの借金よりも低金利にならなければ、おまとめローンを利用するメリットはないので、当たり前といえば当たり前かもしれません。
低金利ではないおまとめローン
しかし、なかには低金利ではないおまとめローンもあります。
それはヤミ金が提供している可能性が高いので契約してはいけません。
そういった商品は審査が甘いことが特徴です。
銀行系はもちろん消費者金融系のおまとめローンも通らなかったとなると、ついそのような商品に手が伸びそうになることもあります。
いくら借金を一本化したいからといって、安易に飛びつくのは絶対にやめましょう。
そのような場合には、おまとめローンではなく債務整理などを利用するという方法もあります。
おまとめローンの低金利をいかすには
せっかく低金利でも返済方法を間違えると大変なことになります。
低金利だからと安易に契約せず、返済方法も必ずよく確認しましょう。
返済回数に注意
おまとめローンは確かに低金利ですし、毎月の返済額を少なくすることもできます。
毎月の多重返済に追われていた人も一息つけることでしょう。
しかし、月々の返済を少なくすることができるというのはそれだけ返済回数も増えるということも忘れてはいけません。
結局とんでもない金額になることも
たとえば200万円を10年以上にわたって返済するプランを組むと、利息だけで70万円支払うようなケースも出てきます。
これでは低金利のメリットを何ひとついかしていないといっても過言ではありません。
できるだけ少ない返済回数で
おまとめローンはできるだけ少ない回数で返済するように計画することが、低金利のメリットを最大限にいかすためには必要です。
それには、多少は無理をすることも時には必要です。
収入とのバランスなども考えて最大値で設定しても良いかもしれません。
かといって、あまりに無理な返済額を設定してしまうのも考えものです。
返済をするためにさらに借り入れをするような事態を招いてしまっては、せっかくの低金利も台無しです。
返済シミュレーションをしてみる
おまとめローンを申し込む際、ぜひ返済シミュレーションを利用しましょう。
毎月の返済額はどれぐらいで、返済回数は何回になるかというのももちろん大事ですが、利息は合計でいくらになるのか、返済総額はどうなるのかも非常に大事なことです。
おまとめローンの低金利というメリットをいかせば、本来ならば返済総額も必ず少なくなるはずです。
しかし、返済方法を間違えると、バラバラで借りていた時よりもかなり多い金額を返済しなければいけないという結果にもなりかねないのです。
返済の目標を立てて
借金返済には短期目標と長期目標が必要です。
おまとめローンの低金利を活用すれば、月々の返済額を少なくすることは可能です。
いってみれば短期目標を達成することは比較的容易いのです。
しかし、長期目標は微妙なところです。
賢い選択をしなければかえって多額の返済をすることにもなりかねません。
低金利というメリットを最大限にいかすためにも返済回数はできるだけ少なくして、繰り上げ返済にも積極的にトライするようにしてみましょう。
低金利のおまとめローンは使い方さえ間違えなければ非常に便利な商品なのです。
