「お金がない。でも過去に自己破産の経験があるからどこも貸してくれない…」そんな時、ふと頭をよぎるのが、違法金利・違法取り立てで問題のあるヤミ金業者です。しかし、ヤミ金を利用する前に、違法業者からお金を借りることにどんなデメリットがあるのか、よく知る必要があるでしょう。
これだけ危険なヤミ金キャッシング
貸金業法の改正により、悪質な金融業者は減ったといえ、まだまだヤミ金といわれる人たちは存在します。「お金がなくても貸してくれる」「過去に自己破産した自分でも借りられる」「お金を貸してくれるのであればどこでもいい」そんな安易な気持ちでヤミ金に手を染めてしまうと、後で痛い目に遭ってしまいます。ヤミ金には、どんな状況でもキャッシングすべきでないこれだけの理由があるのです。
違法な営業形態
ヤミ金といわれるくらいですから、それらの業者はアンダーグラウンドの世界で活動しています。つまり、貸金業法で決められている、正式な届け出をせず、違法状態で営業を続けている団体です。
都道府県に貸金業登録をしていないため、自治体は管理も指導もできません。そもそも無登録で営業するのが違法ですので、そんなところからお金を借りたらどんなひどい目に遭わされるか、容易に想像できるでしょう。ヤミ金から出資を受けることはあまりにリスクが高いといわなければなりません。
金利も違法
貸付金利を定める「出資法」と「貸金業法」では、上限金利は20%までと明確に規定されています。しかし、ヤミ金といわれる業者は、法律も平気で破って違法な高金利で貸し付けてきます。もともと無登録・無認可の業者ですので、違法金利の貸付けも平然と行えるわけです。
「トイチ」という言葉を聞いたことがあるでしょう。これは、十日で1割の利息が付く高金利です。こんな状態でお金を借りて返済が長引けば、利息は雪だるま式に膨れあがります。50万円借りたとしても、最初の3ヶ間で利息額が元金を上回る計算になります。利息を払わされるためにお金を借りているようなものです。
トイチだけではありません。悪質な業者の中には、「トサン」(十日で3割)や「トゴ」(十日で5割)など、とんでもない金利で貸付けてきます。利息は天井知らずでどんどん膨れあがり、あとは過酷な取り立てにされされるのみです。
取り立ても違法
どんな違法な手段を使ってでも取り立てを行うのがヤミ金です。本人にお金がなければ、家族や知人、会社にまで押しかけてくる可能性があります。もちろんこれらの行為は違法行為にあたりますが、もともとが無法営業なので、そんなものは意に介しません。夜中の電話督促や誹謗中傷のビラ、過酷な労働を強いて無理矢理お金を捻出させたり、女性であれば風俗の仕事に就かせたりなど、あの手この手で取り立てを行うでしょう。テレビや映画の世界でよく見るヤミ金業者の過酷な取り立てを現実の世界でも味わうことになるのです。
お金の出所が不明
ヤミ金業者の資金源は、全くの謎に包まれています。大手業者や一般の消費者金融は出資元がメガバンクだったり、信販会社だったり、どこからお金が出ているのか明確で、その情報はホームページにも記載されています。また、経営環境がクリーンでなければ監督機関である都道府県の認可は下りませんので、当然といえば当然です。たくさんの資金がなければ貸金業は営めません。つまり、ヤミ金をやる業者には、資金を提供している団体が存在するということです。
考えられるのは、暴力団や犯罪集団などの裏社会で活動する組織・団体です。つまり、違法なかたちで得た資金をもとに、お金を借り、利息を払わされているわけで、本人にはその意志がなくても裏社会への利益提供という一面もあるのです。アングラマネーに手を染める事実がいかに重いか、ヤミ金を利用する前に考えたいものですね。
個人情報が危ない
1度ヤミ金業者に登録すると、氏名や住所、勤め先、実家の電話番号、銀行口座情報など、大切な個人情報がどんな使われ方をするか分かりません。その情報はいろんな業者に次か次へとわたり、お金のないという弱みにつけ込んで勧誘が殺到することは目に見えています。また、家族や知人友人、会社の同僚にまで迷惑をかける怖れもありますので、この点にも警戒を配る必要があります。
最近では、「ソフト闇金」とよばれる業者による違法な融資が横行しています。ソフトといわれますが、実態は全くソフトではなく、違法な金利や取り立てで多くの利用者を苦しめる事に変わりありません。甘い言葉に騙されず、どんなにお金がなくて困っても違法なヤミ金業者だけは利用しないようにしましょう。ブラックリストにのらないためにも、一般の消費者金融からお金を借りた場合は、無理な借入はせず、返済計画を守ってきちんと返済に努めるようにしてください。