クレジットカードを使ったキャッシング方法として、リボ払いという方法をご存知の方も多いと思います。分割払いと混同されることも多いようですが、両者は似て非なるものです。賢く使えば便利なことになりませんが、何も知らずに利用して大きな負担を抱えることになった方も少なくありません。今回はこのリボ払いについて詳しく深掘りしていきます。
目次
リボ払いとはどんな支払い方法なのか
リボ払いは1ケ月の返済額を抑える方法として用意されています。いわゆる分割払いと似ていますが、決定的な違いがいくつかあるのです。リボ払いの内容について詳しくお話ししましょう。
リボ払いで支払う金額
リボ払いは支払い額と手数料を毎月支払っていく方法です。分割払いが分割回数を決める方法なのに対し、リボ払いでは月々の支払額を決めることができます。ひと月の負担を自由にコントロールできるという点では便利な支払い方法です。
支払い額はどのように決まるのか
月々の支払額は買い物をした金額の返済に充てられますが、この金額は利用者が決めることができます。完全に自由というわけではなく、大抵はカード会社によって最低額が設定されています。最低額が5,000円の場合、利用者は5,000以上の支払い額を1,000単位で設定できるのです。
手数料の存在
続いてはリボ払いで支払うことになるもうひとつの要素、手数料についてお話しします。こちらはカードローンの借入で発生する利息とほぼ同じものです。毎月支払いを行う場合、手数料は利用残高×手数料率÷365×30という計算式で算出できます。手数料率はカード会社ごとに定められていますが、大半は15％で設定されています。
実は危険？リボ払いの罠
ひと月の負担額を自分で設定できるのがリボ払いのメリットです。しかし、この「ひと月」という点が落とし穴であり、総合的な支払いでは大きな負担を負っている方も少なくありません。実際に多くの人が陥ってしまいがちな、リボ払いで大きく損となるケースをご紹介します。
ひと月の負担を抑えようとすると手数料が高額に
手数料の計算式からわかる通り、手数料の金額は利用残高に依存しています。つまり支払い額を少額であればあるほど利用残高はなかなか減らず、高額な手数料を長期にわたって払うことになってしまいかねないのです。例えば、20万円の買い物を手数料率15%のリボ払いで、5,000円の支払い額を設定して支払っていくケースを想定してみましょう。この場合支払い回数は40回になり、月々の負担額は7,500円程度から月を追うごとに下がっていきます。40回の支払いを終え、支払った手数料を合計すると、なんと5,0914円もの金額にのぼるのです。20万円の買い物を月々7,000円程度の支払いにするため、余分5万円を支払うことを良しとするかどうかは、人によって意見が分かれるところではないでしょうか。
「あとからリボ」にはデメリットも
買い物の支払い方法を指定するとき、「リボ払い」ということに抵抗がある方もいるようです。また、店頭では一括払いを指定したのにもかかわらず、よく考えているみると支払いが難しそうだ、という結論に後から至るケースもあります。そういった利用者のために大抵のカード会社では、買い物の後からリボ払いに変更できるサービスを提供しています。一聴すると便利なようですが、あまりにも気軽に設定できるため、結果的には上述したような手数料の負担に悩まされてしまう人も少なくないのです。
借入しているという感覚の欠如
負担額を自身で調節できる点はリボ払いのメリットでもありデメリットでもあります。あまりにも少ない支払い額を設定してしまうと、借入をしているという感覚が薄れてしまいます。経済的に余裕があると勘違いして、お金を使いすぎてしまう人も多いのです。手数料を考えると負担は決して少なくありませんので注意が必要です。
カード会社はリボ払いを推奨している
各カード会社はリボ払いの手数料による利益を期待しています。そのため、リボ払いに対してポイントを付与するなど、リボ払いを推奨しているのです。このポイントほしさについついリボ払いを利用したくなってしまいますが、手数料による負担の存在を忘れてはいけません。
使わないのがベスト！
手数料の負担や、借入しているという感覚の欠如という問題を考えると、よほど月々の負担額を抑えたい場合でない限りリボ払いを選択しないのほうがいいでしょう。各カード会社はリボ払いの負担額を計算できるシミュレーターなどをホームページで提供していますので、利用の前には計算してよくよく検討してみるといいでしょう。また、計画的に使えば分割払いでも十分負担は軽減できます。シチュエーションに応じてこちらも検討してみましょう。
