長い歴史を持つ、茨城県鹿嶋市の鹿島神宮が、神社業界初となるクレジットカードを発行するというニュースが入ってきています。
「鹿島神宮カード」は、神社とクレジットカードがコラボした異色のクレジットカード。しかし、事情を聞けば、この異色のコラボの意義が理解できます。
神社もクレジットカードを発行する時代です。これを見れば、今後ますます、日本国内でクレジットカードの存在が大きくなっていくであろうという未来は、想像に難くありません。
とにかく今回は、鹿島神宮カードの詳細情報を、私と一緒に調べていきましょう。
鹿島神宮とは?
まずは鹿島神宮について勉強していきましょう。
茨城県にある鹿島神宮とは、紀元前から続く長い歴史を持つ神社です。その敷地も広大で、面積は東京ドーム15個分にもなります。神宮の称号を名乗るのを許されているのは、「伊勢」「鹿島」「香取」の3つだけということから、どれだけ歴史が深い神社なのかわかるはず。
鹿島神宮は武道の神を祀っており、祀られている「武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)」は相撲の語源とも言われているほどです。
鹿島神宮がクレジットカード発行に至った理由
そんな由緒ある鹿島神宮がクレジットカードを発行するに至った理由というのは、一番は「文化財の保護」のためです。
鹿島神宮が取り仕切る「御舟祭」は、毎年神宮の蓄えや地元の寄付と補助金でなりたっていましたが、その存続が危うくなっているのです。というのも、鹿島神宮の規模が大きいこともあり、改修工事も重なれば一年で20億円ものお金がかかることもあるのです。
文化財の保護にはお金がかかる
神社は経年劣化で改修費は毎年右肩上がりです。その負担を少しでも減らすには、安定して費用を賄うこととができる仕組みづくりが必要です。
そこで鹿島神宮に、クレジットカード発行の話が来たというわけです。
鹿島神宮カードの詳細
では具体的に、鹿島神宮カードはどんなカードなのか、その詳細情報を見ていきましょう。
年会費 | 5,000円+税 |
ポイント還元率 | 0.5% |
鹿島神宮カードのすごいところは、まずカードは基本的に鹿島神宮カードで「お祓い」を済ませているということ。つまり、お守りとしての役目も果たしてくれるということです。
さらに、溜まったポイントは5000ポイントごとに、鹿島神宮へ自動的に寄付されるのです。持っているだけで、ご利益があるカードだと言えるでしょう。ちなみに年会費も神社へ寄付されます。
「鹿島神宮ゴールドカード」も
鹿島神宮カードには上級カードである「ゴールドカード」も存在します。
ゴールドカードは、鹿島神宮カード一般カードと比べポイント還元率が2倍。そして一休.comでの予約サービス優待、さらに空港ラウンジ利用サービス、旅行傷害保険ほか充実の保険を利用できます。
一枚の上級カードとしても十分優秀なカードだと言えるでしょう。
「クレジットカード払い」に神の加護はあるのか
皆が一番気になっているのは、「クレジットカードから支払ったお金」で、神の加護を受けることができるのかという点。
しかし考えてみれば、今までだって「お守り」や「破魔矢」などを、お金を払って買っていたわけです。それがただ単に、クレジットカードの儲けという形での支払いに変わっただけ。根本は何も変わっていないのです。
エムアイカードのプロデューサーを務める、「鹿島」さんは、「カードはあくまで媒体」だといいます。これまでと何も変わりません。加護を受ける媒体が、お守りなど見慣れたものから、それまでは無かった「クレジットカード」という形に変わっただけのことです。
問題は人の「捧げる」気持ち
第一、ここからは私個人の意見ですが、「神はお金の形にこだわらない」と考えています。
よく、お賽銭にいくらいれるのか、「金額」で悩む人がいますが、その必要はありません。なぜなら、日本の神は貨幣制度ができるずっと前から存在したわけで、金額くらいで人の価値を決めたりしないのです。
大事なのは、神に何か捧げる「気持ち」です。
鹿島神宮カードを使って神への寄付をして加護を得る、そしてそのお金で鹿島神宮は文化を保護できる。誰も傷つかず、誰もが幸せになるシステムができていると、私はこのニュースを見て感じました。
まとめ
歴史も由緒もある神社、鹿島神宮がクレジットカードを発行したというニュースでした。
クレジットカード利用で溜まったポイント、そして年会費のお金も、鹿島神宮に自動で寄付されます。鹿島神宮へのお布施をする媒体としてとても優秀な鹿島神宮カード。
カードデザインもオシャレなので、クレジットカードマニアの私としては、それだけで作ってみたいカードではあります(笑)