調査会社の調査によれば、20歳以上のカード利用者2万人のうち、支払い遅延を起こした人はわずか「14.0%」ほどの人だったそうです。
およそ全体の78%ほどの人が、「返済遅れは無い」という答えを出しており、皆きちんと支払い期日を守っていることがわかります。
他の調査でも、クレジットカード利用者の「クレカリテラシー」が高い事が表れています。そもそも、ある程度お金に余裕がある人が「クレカを作ろう」と思うこと、お金に困った人がそもそもクレジットカードの審査に通らないことなども言えます。
クレジットカードの支払い遅れが招くリスク、それによって被る被害は大きいため、できるだけクレジットカード支払い遅れは起こさないに越したことはありません。
目次
クレジットカード支払い遅延が起きると何が起こるか?
まずは、支払期限にクレジットカード利用代金を支払えないと、どんな不都合が起こるかということから学びましょう。
ここで言う「支払い遅れ」とは、2ヶ月以上支払いが滞った場合と、クレカ支払い遅れが何度も続いた場合を指します。通常、一度や二度、短期間支払い遅れがあったとしてもそれは「遅延」にカウントされません。
信用情報に「遅延情報」が記録される
クレジットカード代金支払遅れがあった時、その記録は、「CIC」という指定信用情報機関に残ります。
CICが主に取り扱うのは、「クレジットカード利用記録」のみですが、他の信用情報機関「JICC」や「全国銀行協会」などと情報の共有も行っています。
CICが記録する情報は、遅延のみではありません。クレジットカード申込み記録から、クレジットカード利用記録まで、クレジットカードにまつわるあらゆる情報がここに残ります。
他のローン審査などで悪影響が出る
その記録を元に、他のローン…例えば住宅ローンなどの審査が行われます。その人が過去、「お金をどのように扱ってきたか」の記録を見られるのです。
当然、過去「支払い遅延」の記録が残った信用情報を審査で見られてしまうと、審査で不利となってしまいます。
遅延情報は5年間消えない
CICに残ってしまった「支払い遅延」の記録は、なんと5年もの間残ってしまいます。
つまり5年もの間、ローン審査などで不利な状態となってしまうのです。5年という期間は、決して短いとは言い難いものです。できるだけそういった不利な情報を残さない努力をしてください。
もちろんクレジットカード審査でも不利になる
CICに残った記録は、ローン審査でも見られますが、当然、「クレジットカード審査」にも大きな影響を及ぼします。
クレジットカード会社は、審査において「この人はきちんとクレジットカード利用代金を期日内に払うだけの支払い能力があるか」を知りたいのです。
CICに残った情報がクリーンなほど、クレジットカード発行しやすい状態となるのです。
クレジットカード代金分割払い利用者も「25.9%」
さらに今回の調査では、クレジットカード代金を分割払いした経験がある人が、「25.9%」いたという記録があります。
分割払いの経験がない人は、全体の65%にも登るということで、過半数の人はクレカ代金を一括で払っているということです。
多くの人が「一括払い」だが「分割払い」は悪ではない
多くの人は、「一括払い」以外は駄目だという思い込みで、クレジットカードを普段使っているかもしれません。
ですが実は、クレジットカードの分割払い自体は「悪」ではありません。
2回払、3回払までは手数料がかからないクレジットカードも多いです。また、ボーナスが出るタイミングで支払う「ボーナス払い」も利息が発生しないことが多いです。このように、賢く分割払いを使いこなせば、むしろクレジットカード運用難易度は簡単になると言えるでしょう。
クレジットカードの支払い残高をコントロールする秘訣
ではどうすれば確実に、「一括払い」など少ない支払い回数で利用代金支払いを完結できるのか。
その決め手はやはり、「細かく利用状況を把握する」ことにあります。
「WEB明細」で現在のクレカ利用状況を把握する
最近の「クレジットカード利用明細票」は、WEB上で確認することが多いです。
そのほうが、クレジットカード会社側も紙で明細を印刷しなくて良いので、コストを抑えることができるのです。
その「WEB明細票」を、できるだけ細かいタイミングで、回数に分けて確認すれば「クレジットカードを使いすぎる」事を防ぐことができるのではないでしょうか。
まとめ
多くの人がクレジットカード支払い方式で、「一回払い」を利用しているという調査結果が出ました。
確かに一回払いならば、利用者に利息の支払いが必要なくなるので、支払いは楽になるでしょう。しかしリボ払い以外の「分割払い」も賢く使うことで、クレジットカード利用代金支払いはより容易になるはずです。