日本共産党はこのたび、銀行のカードローン利用者が急増する中で、生活苦に陥る国民が増え続けている状態に警鐘を鳴らしています。国民が貧困に陥りかねない現在の状況からの脱却を図っています。
国民の金銭状況を改善に導くのが、本来の銀行の役目。国民の生活を脅かすようでは、本末転倒です。いまやカードローンは、消費者金融のカードローンより銀行カードローン利用者の方が多く、カードローンの主流は「銀行カードローン」となっています。
これからも、右肩上がりを続ける銀行カードローンは増える一方なのでしょうか。
目次
銀行カードローン利用者増加の理由
まずは、どうしてこれほど「銀行カードローン利用者」が多くなったのかを考えていきましょう。何の理由もないとしたら、これほどまでに銀行カードローン利用者が急増するわけがないのです。
銀行カードローン利用者急増の影には、どんな要因が潜んでいるのでしょうか?
総量規制の対象外である
まず大きいのが、銀行カードローンは、2010年ごろ貸金業法改訂で制定された「総量規制」の対象外であること。総量規制とは、「キャッシング利用者は年収の3分の1を超える金額を借りられない」という法律。
この法律により、現在多重債務に苦しむキャッシング利用者は選択肢が無くなってしまうのです。
審査ノウハウを手にするため、大手消費者金融が保証会社についた
銀行カードローンは以前より、審査と融資に多くの時間がかかってしまうと言われていました。銀行が、借り入れ資格を持っているかどうかの見極めに時間がかかっていたからです。
しかし、銀行カードローンはこの審査に時間をかけないため、つまり審査ノウハウを手に入れるためにある行動をおこしました。それは、「保証会社に大手消費者金融をつける」ところが多くなりました。
それにより、銀行カードローンも消費者金融の専売特許だった「最短審査30分」など時間のかからない審査が可能となりました。
銀行カードローン間の競争が激化した
銀行カードローン業界は現在競争が熾烈です。銀行間で、他行を出し抜こうと、あの手この手を凝らしています。ある銀行は金利を見直したり、銀行内に無人契約機を設置したり、消費者金融のように「無利息サービス」を展開したり。
業界間の競争が激化すると、サービスが使いやすくなり、利用者にはメリットが多くなります。この銀行カードローン業界の競争が激しくなったのも、銀行カードローン利用者が多くなった要因の一つです。
「銀行カードローンも総量規制の対象とすべき」という声も
銀行カードローンは貸金業法で動いていないため、現在総量規制の対象ではありません。
しかし、現在のように銀行カードローン利用者が増えていく状態が続くと、今の状態がずっと続くとは思えません。
現在の状況が続けば総量規制の対象となるのもやむなし
現在のような状況が続くようなら、銀行カードローンが総量規制の対象となる未来は見えています。
銀行カードローン利用者の多くが債務整理、ひいては自己破産手続きを取る人が多くなると、金融庁などがだまっているわけがありません。
銀行法が今見直されるとしても、なんら不思議はありません。
今やサラ金=銀行の時代
今や「お金を借りる」となると、銀行カードローンを利用したほうが、メリットが多い時代になりました。
キャッシング利用者としては、少しでも良い条件で、少しでも多くのお金を借入可能な状態にしたいもの。
銀行カードローンへ申し込めば、その願いは果たされるのです。
消費者金融やクレジットカードのキャッシングよりも低金利
消費者金融のカードローン、またはクレジットカードのキャッシング機能を使っても、お金の借り入れが可能です。
しかし今や、利用者に優しく、使いやすいキャッシングは「銀行カードローン」となっています。
銀行カードローンの多くが、「低金利」「高限度額」など良い条件が設定されています。ここにさらに、「時間のかからない審査」と「時間のかからない融資」というメリットが加われば、かなり使いやすいキャッシングとなります。
カードローンは借りすぎてしまう危険性も
カードローンは「限度額まで何度でも再融資を受けられるローン」。たとえ自身の返済能力を超えていても、限度額に達していなければ、お金の借り入れが可能となるのです。
これは確かに大きなメリットですが、これにより「お金を借りすぎてしまう」リスクもあるということ。カードローンは経済状況の破綻と常に隣り合わせなのです。
まとめ
現在銀行カードローンは「総量規制の対象外」です。しかし消費者金融のカードローン利用者を銀行カードローン利用者が大きく上回っている現在、「総量規制」など法律で規制がかかったとしても何ら不思議はありません。
先日ゆうちょ銀行が個人融資業務に参入するかもしれないというニュースもありましたが、今後銀行カードローンがどうなるかまったく予想がつかない状態です。