最近聞かなくなりましたが、消費者金融は過去「サラ金」と呼ばれていました。サラ金とは、サラリーマン金融の略称です。
一昔前消費者金融がお金を貸し付けるメインターゲットが、サラリーマンだったことの名残です。サラ金という呼び名を聞くと、どうしても何か胡散臭さを感じてしまいますが、その理由はやはり「ヤミ金」の存在ゆえでしょう。
混同されることも多いサラ金とヤミ金、それぞれどんな特徴を持っているのか。少し調べてみることにしましょう。
目次
かつてはサラ金だった消費者金融
かつて、1990年台中頃まででしょうか、消費者金融はサラ金という呼び名が一般的でした。
その理由は、上でも述べたように、消費者金融のメインの顧客が「サラリーマン」だったからです。サラリーマンにお金を貸し付ける金融会社、ということでサラ金、というわけです。
貸金業者へのイメージアップのために改まった呼び名
サラ金という呼び名が続いていましたが、2000年ごろ貸金業会会長のもと、方向転換がなされました。
時代の移り変わりとともに、消費者金融の顧客がサラリーマンだけでなくなったこともあり、サラ金という呼び名をやめようという呼びかけがされたのです。
もちろんこの呼び名の変更には、サラ金のイメージアップの狙いもありました。
サラ金は怪しい会社なのか?
サラ金という呼び名には、ヤミ金と混同されるがゆえの胡散臭さが拭えません。
ヤミ金の説明はまた後で行うとして、果たして本当に、サラ金は怪しい会社なのか?
正規のサラ金は貸金業法のもと合法的に運営されていれる
正規のサラ金は、しっかりと貸金業法のもとキャッシングを運営しています。
貸金業法の改定後は、以前よりずっと、利用者の生活に悪影響を及ぼさない程度の設定がされています。
金利には上限が定められている
貸金業法において、サラ金のキャッシングで設定できる金利には上限が課せられています。
- 10万円未満:20.0%
- 10万円以上100万円未満:18.0%
- 100万円以上:15.0%
サラ金のキャッシング設定を見てもららうと分かる通り、たとえ地方の街金でも、この制限が守られているはずです。
取り立ても法律で禁止されている
借金で返済が遅れた時行われる取り立て…。ドラマや映画などで、大げさに描かれることも多いので、まったく借金してない一般人でも、なにやら恐怖を感じてしまうほどです。
しかし、正規のサラ金だったとしたら、取り立てにも「時間制限」や「利用者の情報を漏らしてはいけない」など厳しい設定が課せられています。「職場や家にサラ金社員が押しかけてくる」なんてことはまずありえません。安心してください。
返済が遅れそうな時は相談に乗ってくれる
返済が遅れた時行われる取り立てですが、正規のサラ金の場合、返済が遅れたとしても電話などで相談に乗ってくれるはずです。
「返済が間に合いそうにない」という相談をすることで、返済日時を調整してくれたり、返せる分だけの返済で良しとしてくれるなど、柔軟な対応を行ってくれるはずです。
銀行カードローンの保証会社とされることもある大手サラ金
正規のサラ金、それも、テレビCMを放送するような大手サラ金は、時に銀行カードローンの保証会社と設定されることもあります。
保証会社とは、返済が不能になった時代位返済を行う会社のこと。銀行から信頼されるほど、サラ金のキャッシングが安心だというわけですね。
ヤミ金は貸金業法を無視してお金を貸し付ける
続いて、法律を無視した貸付を行う、「ヤミ金」の存在をみていきましょう。
高すぎる金利で利息を請求
ヤミ金は、貸金業法で定められている金利上限法を無視します。
「ミナミの帝王」で萬田銀次郎が提示した金利の条件は「10日で1割」、トイチが有名です。トイチの設定だと金利に換算すると365%。貸金業法の設定と比べるとどれだけ違法かわかるはずです。
まだ驚くには早いです。現代、実際にヤミ金からお金を借り入れたとすると、割り当てられる設定は「トゴ」。10日で5割です。これを年利に完全すると、なんと1825%。10万円借り入れると、利息が182万円発生する計算になりますね。
お金に困っている人が、これだけのお金を返せるわけがありません。
暴力的な取り立ても平気で行う
正規のサラ金では固く禁じられている取り立ても、ヤミ金は平気で行います。
家族や職場の人間を巻き込んで、あの手この手でキャッシング利用者からお金をむしり取ろうとします。
まとめ
混同されがちな、「サラ金」と「ヤミ金」ですが、蓋を空けて実態を見てみると、それらは全く違うものです。
厳しい貸金業法に基づいて運営されているサラ金のキャッシングと違い、法外な金利で暴利をむしり取り、暴力的な取り立てを行うのがヤミ金です。
ヤミ金は絶対に利用しないようにしてください。
ヤミ金からお金を借り入れるべきではない理由を、「お金がなくてもヤミ金からのキャッシングをするべきでない5つの理由」の中で説明しています。