銀行カードローン利用者増加で13年ぶりに自己破産が増えた

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朝日新聞デジタルの記事を読んでいると、驚きのニュースが入ってきていました。

そのニュースによると、「自己破産の申し込みを行う件数が13年ぶりに昨年を上回った」とのことです。自己破産の申し込みを行う人の数は、2003年をピークに減り続けていましたが、銀行カードローン利用者急増などの理由でここに来て前年度を上回ってしまいました。

自己破産ということは、キャッシング利用によって生活が回らなくなったという事に等しいです。

銀行カードローンが危険視される時代に

これからは銀行カードローン利用が危険視される時代が訪れそうです。サラ金などと呼ばれて、「キャッシング」自体が悪いものだと扱われる時代は終わりです。

銀行カードローンは危険なのか?

本当に、銀行カードローンは危険なものなのか。もう一度考えてみましょう。イメージだけで言うと、一般企業である消費者金融から借り入れるお金より、銀行から借り入れたお金の方が安全そうに思いますが…?

金利が低く、返済ハードルが低い

銀行カードローンで設定されている金利は、消費者金融のカードローンで設定されている金利とくらべて、かなり低い金利設定となっています。

これだけで、返済時支払うことになる利息が少ないので、単純に「安心」です。生活を脅かす危険性が小さいという観点から考えると、金利の低い銀行カードローンは「安全」です。

借入先に信頼できる

銀行から借り入れたお金は、消費者金融から借り入れるお金より「安心」です。消費者金融より資本の大きい銀行から行うお金の借り入れは、信頼することができます。

貸金業をメインとしていないため、キャッシングがダメになってしまったから、という理由だけで銀行がダメになってしまうこともないでしょう。

銀行カードローン利用者増加の要因

ここからは続いて、銀行カードローン利用者がどうしてこれほど多くなってしまったのか。銀行カードローン利用者増加の要因について考えていきましょう。

「貸金業法改訂」が決め手

やはり、2010年ごろ完全施工された「貸金業法改訂」がもっとも大きな決め手だったと言えるでしょう。以前の貸金業法は、今より「ザル」で、貸金業者が都合の良い解釈が可能な「穴」がありました。しかし完全に改訂されてからは、「グレーゾーン金利」が撤廃され、総量規制によりキャッシングの危険性を取り払われることになりました。

【総量規制】の誕生

貸金業法改訂で生まれた「総量規制」が大きな決め手となりました。総量規制の対象となったキャッシングは、「年収の3分の1以上の借り入れ」が不可能となってしまったのです。

これにより多重債務者は、総量規制の対象である消費者金融のキャッシング、クレジットカードのキャッシングなど、気軽に利用できる多くのキャッシングが利用できなくなったのです。

そうなると必然的に、銀行法で動く銀行カードローンを利用せざるを得なくなるのです。

そもそも消費者金融が少なくなった

そもそもこの貸金業法改訂で、多くの消費者金融の経営が破綻しました。気軽に利用できるイメージの強かった消費者金融の数は、この貸金業法改訂で一気に激減したのです。

銀行カードローンの審査が甘くなった

以前と比べて、銀行カードローンの審査基準がとても甘くなったのも一つの要因です。たとえ多くの年収をもらっていなくても、たとえ正社員として働いていないとしても、審査に通す柔軟さが銀行カードローンの審査にはあります。

これは、世間に広まった「個人融資のニーズ」に銀行が応えようとした結果など、いろんな要因があると思います。

保証会社に消費者金融がついた

銀行カードローンの審査基準が緩まった要因の一つに、「大手消費者金融が保証会社についた」ことが大きいと思っています。すべての銀行カードローンでは無いですが、一部の銀行カードローンは、審査ノウハウを手にするため、保証会社に消費者金融をつけたのです。

それにより、審査を行うのが実質消費者金融となりました。銀行カードローンの審査基準が、ほとんど消費者金融基準となったのです。

銀行カードローンが総量規制の対象となるのも時間の問題

自己破産が増えたことで、国が「銀行カードローン」を危険視するでしょう。それにより、銀行カードローンも総量規制の対象となる時代もそう遠く無さそうです。

個人的には、現在すでに総量規制の対象となっていてもおかしくないと思うほどなのですが…。

まとめ

銀行カードローン利用者が増えたことで、自己破産の申し込みが13年ぶりに増加しました。これにより、現在対象となっていない銀行カードローンも、総量規制の対象となるのも時間の問題ではないでしょうか。

現在銀行カードローンで多くのお金を借り入れている人は、今後追加借り入れができなくなるかもしれないことを覚悟しておきましょう。

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