繁華街や国道選沿いのビルの看板で、「アイフル」や「プロミス」など、消費者金融の名前が連なっているのを見ることはありませんか?そんな、消費者金融の看板がついたビルには、それぞれの消費者金融が設置した自動契約機が入っています。
しかし、そうした「自動契約機が集まったビル」を見ると、どうして同じビルに自動契約機を設置する必要があるのだろう?と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?
今回の記事では、その「どうして消費者金融の自動契約機は同じビルに集中するのか?」の疑問を晴らしていきたいと思います。
目次
消費者金融の自動契約機が入るとビルの評価が下がる
「消費者金融が入っている」というだけで、そのビルの評価が下がってしまいます。お店のオーナーや、会社の社長などは、誰しも良いところに店舗を構えたいと思っているもの。
自社のテナントを構えるビルには、集客を考えて、少しでもイメージの良いところを選ぶのが自然ですよね。
他の業種が集まらないので必然的に消費者金融ばかりになる
消費者金融の入っているビルには、消費者金融以外の業者が集まらないため、必然的に消費者金融ばかりが集まってしまいます。
無人契約機が多くなると回線設計が似ているため、ビルオーナー側にも、設計コストを減らすことができるというメリットもあります。
実感として、消費者金融の看板があるビルのレストランにはちょっと入り辛い
私の個人的な実感としても、もし目をつけたレストランが、消費者金融の看板がついているビルに入っていたら、入店をちょっと躊躇ってしまいます。
これには、フィクションなどで鍛えられた、「借金」に対する負のイメージによるもの。また、過去アイフルなどが起こした「取り立て事案」などもイメージを悪くする一躍を担っているかもしれません。
そもそもビルのオーナーが断るケースも
お店や会社のオーナーだけでなく、ビルのオーナー側が「無人契約機」によるイメージ低下を嫌がることも多いです。自分が運営するビルには、少しでもイメージの良いお店や、会社のテナントが入っていて欲しいものです。
そういった理由で、いくら「大手消費者金融」のブースだろうと、オーナーがビルへの出店を断るケースは少なくありません。
経営が安定しており支払いが安定しているので高評価なオーナーも
とはいえ、ビルのオーナーにとっては、「イメージ」より「収益」が一番大切です。いくらイメージの良いお店が多数店舗を構えていても、閉店が繰り返されていては意味がありません。
その点、「お金」を扱う消費者金融の店舗は、いつの時代も経営がそれなりに安定しています。数年前の貸金業法改訂など、幾多の危機を乗り切り、大手消費者金融は経営を安定させています。
そうした「安定企業」からの賃料回収は安定しています。「閉店」も、よほどのことがないとありません。そうした「安定」を重視して、消費者金融の主点を許すオーナーも少なくありません。
消費者金融の看板が集まることで利用者にイメージ付けることができる
多数の業者の店舗が集まることで、消費者金融側のメリットも多いです。消費者金融の店舗が集まっているビルは、一般利用者にとって「無人契約機が集まっている」というイメージをつけることができるのです。
「お金に困った」人に思い出してもらいやすい
「無人契約機が集まっているビル」というイメージが根付くことによって、「お金を即日借りたい」と思った借入希望者が、そのビルを思い出してもらいやすくなるのです。
そうした、消費者金融の店舗が集まったビルのことを、通称「サラ金ビル」と呼びます。一棟のビルが「サラ金ビル」となることで、消費者金融は競争が激化して利益を得にくくなるデメリットもあります。
「無人契約機があるビル」は目立つ場所にある
そうしたサラ金ビルは人目につきやすいところに多くあるイメージです。消費者金融にとって、「お金に困っている人」の目につきやすい場所に無いと意味がありません。
多くの場合、「駅前」や「大きな通り沿い」など、人の往来が盛んな場所にサラ金ビルが密集しています。
無人契約機が集まることで多重債務者が増える危険も
利用者にとって、「無人契約機が集まっている」のは、危険も孕んでいます。たとえ一社のカードローンに申込み、お金を借り入れたとしても、他社の無人契約機を使ってまた別のカードローンを利用してしまう危険があるのです。
まとめ
一棟のビルに、多数の消費者金融の無人契約機が密集して設置されていることが少なくありません。
そこには、「イメージ低下を防ぐため、ビルのオーナーが出店を断っている」「消費者金融側がキャッシングのイメージを根付かせたい」など、多くの思惑が交錯しています。
今度、消費者金融の看板を見かけたら、「どんなところにそのビルがあるか」「他の消費者金融の看板が無いか」「同じビルにどんな会社のテナントが入っているか見てみてください。
きっと、面白い発見があるはずです。