キャッシングとはお金を借りる行為なので、当然借りたお金は返さなければがなりません。
そして、借りたお金を返さなければいけない日は返済日として決まっており、これを超過した場合に発生するのが遅延損害金です。
今回はこの遅延損害金について、実際に遅延した場合にはいくら支払わなければならないのかといったことも含めて詳しくご説明します。
目次
損害遅延金について
損害遅延金は返済日を過ぎた際に支払わなければならない罰金のようなものです。
たとえ1日でも期日を過ぎれば支払わなければならないものであり、消費者金融であっても銀行であっても融資を行っているところでは基本的に設定されています。
遅延損害利率について
返済期日までに約束の金額を返済できない場合に発生する遅延損害金ですが、実はいくら支払えば良いのか事前に計算することができます。
この計算の時に必要となってくるのが遅延損害金利率です。
遅延損害金利率は返済を遅延した際に特別に使用される利率で、銀行や消費者金融によって定められている利率が異なります。
ただ、遅延損害金利率は最高でも20%と法律で決められており、消費者金融だと最高利率の20%に設定しているところが最も多いようです。
消費者金融は遅延損害金が高い傾向
損害遅延金利率は最大でも20%と法律で定められていますが、消費者金融の場合だとこの最大利率である20%を適用しているところが多いです。
大手消費者金融の遅延損害金利率を見ても、アイフル・アコム・プロミスともに20%となっています。
しかし、銀行だと三井住友銀行カードローンは19.94%、みずほ銀行カードローンは19.9%とほぼ最大に設定されている一方で、りそなプレミアムカードローンは14.0%、三菱東京UFJ銀行カー
ドローン バンクイックは4.6%~14.6%となっており、大きく開きがあるようです。
遅延損害金は日数毎に発生
遅延損害金は返済期日を1日でも過ぎたら発生します。
そして、この費用は日数によって計算されていますので、遅延日数を重ねるにつれて支払う額も大きくなります。
そのため、1日も早い返済が重要となってくるわけです。
遅延損害金の計算方法
遅延損害金によって支払わなければならない金額というのは事前に計算が可能です。
現在の借り入れ額と遅延損害利率をかけたものを1年間(365日)で割り、延滞日数をかけると導くことができます。
ただ計算方法だけ見ても、イマイチピンとこないという方も多くいらっしゃるとは思いますので、ここではいくつか具体例をご紹介します。
具体例1
たとえば、遅延損害金利率が20%の金融機関から50万円を融資してもらっており、返済期限は10日過ぎているというケースを想定してみましょう。
この場合には、借り入れ額である50万円に遅延損害金利率である20%をかけて、それを365日で割って最後に遅延日数の10日をかけます。
そうすると遅延損害金は約2,740円と計算することができます。
具体例2
次は、遅延損害金利率が15%の金融機関から100万円を融資してもらっており、返済期限は30日過ぎているというケースを想定してみましょう。
この場合には、借り入れ額である100万円に遅延損害金利率である15%をかけて、それを365日で割って最後に遅延日数の30日をかけます。
そうすると遅延損害金は約12,329円と計算することができます。
具体例3
次は、遅延損害金利率が10%の金融機関から10万円を融資してもらっており、返済期限は1日過ぎているというケースを想定してみましょう。
この場合には、借り入れ額である10万円に遅延損害金利率である10%をかけて、それを365日で割って最後に遅延日数の1日をかけます。
そうすると遅延損害金は約2,740円と計算することができます。
遅延損害金を支払う際によくあるミス
ここでは遅延損害金に関する注意点をいくつかご紹介します。
遅延損害金の計算に関するミス
支払い期限を過ぎてしまった場合に、先程の計算方法で遅延損害金を計算する必要は実はあまり必要ありません。
なぜなら、返済が遅れるとたいてい業者から電話などによる連絡が来るからです。
この時にいくら支払う必要があるのかを尋ねると教えてくれるので、わざわざ自分で計算しなくとも時がくれば分かります。
もちろん、カスタマーサポートセンターなどにこちらから連絡して、確認することもできますので連絡が来る前に自分から連絡するのも1つの手です。
支払う額に関するミス
返済期限を過ぎてしまったら支払わなければならない遅延損害金ですが、これは直ちに用意しなければいけないのかと言うと実はそうではありません。
もちろん、手持ちに余裕があればすぐに支払うに越したことはありませんが、期限を超過した場合でも直ぐに遅延損害金を全額請求されるということは少なくなっています。
これは、返済日に支払うはずであった利息+元金を合わせた最小返済額さえ支払えば、遅延損害金は後日の支払いでもOKというケースが多いからです。
返済遅延に潜む遅延損害金以外のデメリット
返済期日に遅延すると返済遅延金がかかってしまい、その分お金を支払わなければなりません。
しかし、返済を遅延するとそれ以外にも様々なデメリットがあります。
信用情報に傷がつく
信用情報とはローンの利用内容やクレジットカードの使用履歴など、お金の使用に関する様々な情報が記録されているデータです。
たとえば、一度も遅延することなく何年もローンを支払っているAさんがいたとします。
Aさんの信用情報を見た人は、きちんと返済を行っているAさんに誠実な人であるという印象を持ちます。
では、今回のケースのように返済が滞っている場合や債務整理などを行った経験があるBさんはどうでしょうか。
Bさんの信用情報を見た人は、Bさんに先程のAさんとは真逆の印象を持ちますよね。
このように、信用情報に良くない記録が付くことを信用情報に傷がつくと言います。
信用情報に傷がつくといったいどうなる?
信用情報に傷がつくと様々なデメリットがあります。
まず、カードローンなどの審査が今までよりも格段に厳しくなります。
中には、信用情報に傷があると審査には100%通らないというところもあるほどです。
他にも、現在利用しているカードローン等の限度額に制限がかかったり、限度額の増額が見送られたりします。
また、最悪の場合には現在利用しているカードローンなどの契約が更新されないということもありますので、できるだけ返済の遅延は避けましょう。
デメリットがたくさん!
先程挙げた以外にも信用情報が傷つくと様々なデメリットがあります。
たとえば、分割の支払いなども信用情報に傷があれば行えなくなる可能性があるようです。
携帯電話など分割で支払わなければならない高額の商品を購入する場合にはこれは非常に厳しいですよね。
また、ETCカードも作成できないこともあるようなので、高速道路を利用する方には致命的です。
返済期日はきちんと守る
返済期日を守らないと遅延損害金が発生します。
こちらは、借り入れ額が大きい場合や遅延日数が長くなるほど、支払わなければならない費用も大きいです。
また、1度でも返済を遅延してしまうと信用情報に傷がついてしまいます。
信用情報に傷がつくと、ローンの増額が見送られたり、契約が更新できなかったりというデメリットも多いのです。
そのため、今後もカードローンなどを利用したい方は返済期限の遅延はしないようにしましょう。